新任教員の紹介-白石 僚也 准教授(カーボンニュートラル燃料工学)

令和4年4月1日付けで,白石 僚也 准教授が着任され、新たにカーボンニュートラル燃料工学研究室が開設されました。以下に、白石先生にお書きいただいた「研究紹介」を掲載します。

私の研究 -「カーボンニュートラル燃料の製造に関する研究」

私の専門分野は『カーボンニュートラル燃料工学』であり、主に水素製造に関する研究を行っています。水素はCO2を排出しないことで有名ですが、現在のところ製造時にCO2が排出されており、クリーンエネルギーとしてのメリットが失われています。また、石油などのように自然界から直接採取することができず、人工的に作り出す必要があります。そのため、製造時のエネルギーコストをいかに少なくできるか(即ち高効率製造)ということが重要です。

『プラズマによる液体炭化水素の分解』という方法では、実際にCO2排出を伴わない製造が可能である上、理論上は現行法の数倍の効率が得られます。そこで私はこの方法に注目し、実際に高効率製造を行うための研究を行っています。これまでには、『プラズマ反応場への触媒効果の導入』により、1.3倍の効率が得られました。また、『プラズマからの余熱回収による水蒸気改質反応の追加』により2倍の効率が得られました。しかし、”高効率”といえる値を得るには更なる改善が必要です。これまでの研究で、『プラズマエネルギーの大部分が反応に使われず、周囲物質に逃げてしまうこと』、『液体中にプラズマを発生させる手法によりプラズマが断続的になってしまうこと』が効率悪化の原因であることがわかりました。今後はこれらの問題を解決することで、現行法の数倍の効率を達成する予定です。

水素製造


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